離婚調停の慰謝料は!モラハラや性格の不一致などの相場って?

平成16年には離婚件数全体の8.7%だった調停離婚。平成20年にはじりじりと増え9.7%に。これからも増加する傾向にあるとみてよいでしょう。

平成21年度「離婚に関する統計」の概況|厚生労働省

気になるのは調停離婚のときの慰謝料。相場はいくらくらいなのでしょうか。

スポンサードリンク

慰謝料とは?

慰謝料とは、他人の身体や自由、名誉、財産権を侵害したとき、損害を与えた者に対し支払うお金。養育費や財産分与、婚姻費用分担を理由として請求されるお金とは別のものです。

ポイントは「相手が責められるべき行為により損害が発生したのかどうか」です。以下のようなケースでは、原則、慰謝料が認められません。ですが、調停は「話し合い」なので、相手方がOKならそれでよい、という側面もあります。

慰謝料が認められない離婚原因

  • 性格の不一致
  • 夫婦そろって不貞をしていた
  • 夫婦関係が破たんしてからの不貞
  • 親族との不仲

※ただし、親族との不仲は、夫がどれだけ改善に努めてきたかがポイントになります。

離婚の慰謝料は、法律が定める離婚原因による相手からの責められるべき行為で発生した損害をもとに算出されます。また、「離婚させられること」による損害をもとに請求する慰謝料もあります。

法律が定める離婚原因

  • 不貞行為(不倫、浮気)
  • 悪意の遺棄(生活費を入れない、家に帰らない、通常の性交渉の拒否など)
  • 3年以上の生死不明
  • 回復の見込みのない強度の精神病
  • その他、婚姻を継続しがたい重大な事由

婚姻を継続しがたい重大な理由としては、暴行、犯罪、浪費、性格の不一致などが挙げられます。

調停は「話し合い」の場

離婚手続きの種類は、いくつかあります。

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 審判離婚
  • 裁判離婚

夫婦間の話し合いで離婚の合意ができれば、協議離婚。協議がうまくいかず、裁判所での調停をへて成立するのが調停離婚です。

調停をしたからといって、必ずしも話し合いがまとまるわけではありません。話し合いが決裂すれば、離婚裁判へと移行します。ただし、調停の段階で、裁判所が「離婚した方がよい」と認めると離婚審判がくだり、裁判所の権限により離婚が成立します。

離婚裁判中、裁判所から和解をすすめられることも多く、和解が成立すれば和解離婚に。和解がうまくいかなければ、裁判官の判断にゆだねられます。離婚判決が出れば裁判離婚となります。

あくまでも、調停は話し合いの場。夫婦間の言い分を第三者である調停委員が聞き、両者の言い分を調整する場です。慰謝料の額が、高額だろうが低額だろうが、夫婦が合意していればよいので、その場合には相場は関係ありません。

ですが、話し合いで慰謝料の額がまとまらなければ、調停委員が相場にしたがってアドバイスをすることはあります。

慰謝料の相場

慰謝料の額は、不貞ならX円、悪意の遺棄ならY円、といった風に具体的に決まっているわけではありません。夫婦によって事情はそれぞれ。だいたいこんなもんだろう、という相場があるだけなのです。

慰謝料の相場

  • 不貞行為:100~500万円
  • 悪意の遺棄:50~300万円
  • 精神的虐待、暴力(婚姻を継続しがたい重大な事由):50~500万円

慰謝料の相場はいくら?|All About

慰謝料の額が変動する要素

  • 相手の収入、資産、社会的地位
  • 子どものありなし、年齢等
  • 婚姻期間、別居期間

例えば、不貞が原因ならば、不貞の回数、期間、経緯などが、慰謝料の額に関係します。

モラハラで慰謝料を受け取るのは難しい!?

モラハラでの離婚原因は「その他、婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当します。「その他、婚姻を継続しがたい重大な事由」による慰謝料相場は50~500万円ではあるとはいえ、「モラハラで慰謝料をとるのは難しい」と覚悟しておいた方がよいでしょう。

モラハラを受けてもモラハラと受け取らず、それほどダメージもなく平気な人もいます。一方で、「それくらいで傷付くの?」というささいな言葉でもひどく傷ついてしまう人もいたりする。

モラハラは受け取り手の感じ方も大きく関係するので、モラハラ原因の慰謝料を獲得しにくくなっているのです。

モラハラ原因の慰謝料の額は、以下のような要素で変動します。

  • 虐待の度合い、継続性、期間
  • 後遺症の程度

難しい理由はもうひとつ。それは損害を証明しづらいからです。逆に言うと、損害を客観的に証明できれば、慰謝料をとれる可能性、額があがる可能性が高まります。

客観的な証拠

  • モラハラにより精神疾患になったのなら診断書
  • モラハラの内容・日時・場所など、具体的な情報のメモや日記、録音、録画
  • 相手からのメール、通話記録
  • 公的機関へ相談をしたのなら、その相談記録

メモや日記は自分で書いたものでも大丈夫です。証拠として成立するかどうかは、調停委員が判断します。

調停は話し合いの場なので、必ずしも証拠は必要ありません。

ですが、おそらくモラハラをするような配偶者は、相手の離婚の意志をとりあわないし、自分のモラハラ行為自体も否定する可能性が高いでしょう。第三者が立ち会う調停での話し合いを有利に進めたいのなら、客観的な証拠が重要です。

性格の不一致では原則、慰謝料をもらえない

さきほどお話したとおり、「性格の不一致」を原因とする慰謝料は原則認められません。「性格の不一致」には、お互い様な部分や努力の余地があるからです。ですが、あくまでも調停は話し合いの場なので、相手が認めれば慰謝料が支払われることはあります。

さらに、ひとくちに「性格の不一致」と言ってもそれが「婚姻を継続しがたい重大な理由」に相当する場合、慰謝料が払われる可能性もあります。

ここでも客観的な証拠集めをするにこしたことはありません。

まとめ

離婚の話し合いは、どうしても感情的になりますよね。お金のことについての話し合いは、よりナーバスになりえるでしょう。

調停にかかわらず、離婚手続きにおいては、冷静になることが必要。第三者である調停委員を味方につけられるかどうかは、自身の説得力ある言葉と客観的な証拠なのですから。

スポンサー
スポンサー
この記事のURLをコピーする
スポンサー

アクセスランキング