これって本能?直感的に恋心が生まれる一目ぼれのメカニズム!

これって本能?直感的に恋心が生まれる一目ぼれのメカニズム!

ひとめ見た瞬間、雷に打たれたような衝撃が走る。その日から彼(彼女)のことで頭がいっぱいになり、世界は色鮮やかに変容する…。

一目ぼれはなぜ起こるのでしょうか。一目ぼれのメカニズムを遺伝子、脳科学、心理学的観点からご紹介します!

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遺伝子から見た一目ぼれのメカニズムとは?

人を好きになる理由のひとつが「自分にはないものを持っていること」だったりしますよね。遺伝学的に生物は、配偶者として遺伝情報の遠い相手を本能的に選ぶとされています。

お互いの遺伝情報が遠いカップルの間に生まれた子どもは、環境によく適応し、免疫も強くなるので生存に有利なのだそう。自分にないものを持っているという理由は遺伝子学的に理にかなっていることなのです。

Tシャツテスト

スイスのヴェーデキント博士が行った「Tシャツテスト」。男性が2日ほど着ていたTシャツの臭いを女性たちに嗅いでもらい、好きな臭いを選んでもらうという実験です。

女性たちが「好きだ」と感じた臭いのシャツを調べたところ、ほとんどの女性が、自身の遺伝子タイプと一番異なるMHC遺伝子型を持つ男性のシャツを選んだのだそうです。

Claus Wedekind |Wikipedia, the free encyclopedia

MHC遺伝子(人の場合はHLA遺伝子と呼ばれています)は、人の体臭に影響を与えます。タイプの違うMHC遺伝子を持つカップルの子の免疫力は強くなり、生命力にあふれた子となるのです。

女性の嗅覚は男性より優れていているそうです。一目惚れは、いつのまにか相手の臭いを感じ取っているから起こるとも言えますね。

人は母親と父親のHLA遺伝子をひとつずつ受け継いでいます。例えば女性が父親と似た人を好きになるのは、母親側のHLA遺伝子が反応したということとなり、父親と違うタイプの人を好きになるのは、父親側のHLA遺伝子が反応したから、ということになるのです。

脳科学から見た一目惚れのメカニズム

脳科学では、一目ぼれに扁桃体(へんとうたい)がかかわるとされています。

扁桃体とは、大脳辺縁系の一部。情動や記憶をつかさどっています。扁桃体は、意識にのぼるまえに、ものすごいスピードで瞬間的に情報処理をすることができます。いわゆる直感です。つまり「この人が好き」と一瞬で判断する一目ぼれは、扁桃体の仕業で起こるのです。

では、みんながみんな扁桃体による一目ぼれをしないのはなぜでしょうか。

扁桃体でジャッジした一目ぼれの情報は、大脳新皮質へ送られます。大脳新皮質は理性や論理的分析をする場所。直感で感じた好き嫌いを冷静に判断し直します。

つまり、後付けで一目ぼれの理由を探し始めるのです。「優しそう」「笑顔が素敵」「性格がよさそう」などと、なんとか理由をみつけて納得しようとする。

または、直感でいいと思っても、「浮気しそう」「気が強そう」「経済力がなさそう」というような理由で大脳新皮質がNGを出すこともあるわけです。

恋に落ちる時間は0.5秒!?

アメリカのシラキュース大学のステファニー・オルティグ教授のチームの研究結果によると、人が恋に落ちる時間はわずか0.5秒なのだそう。

脳は高度な働きで性的魅力を判断|ナショナルジオグラフィック

恋に落ちる瞬間、脳にある複数の領域に、脳を興奮させるドーパミンやアドレナリンなどのホルモンが一気に分泌される。その時間が、0.5秒。これらのホルモンは「幸せな気持ち」を引き出します。「この人を見ると幸せ→好き」という流が0.5秒で起こるのです。

心理学から見た一目ぼれのメカニズム

一目ぼれとは、心理学的には勘違いや錯覚だとされています。

初頭効果 Primacy effect

初頭効果とは、複数のものを認知して情報処理をするとき、最初に覚えた情報ほど印象に残りやすいという現象です。初対面の異性と複数、同時に出会った時最初に出会った人ほど印象に残りやすいということに。

ハロー効果 halo effect

ハロー効果とは、ある対象を評価するとき、目立った特徴に引きずられて他の特徴についての評価がゆがめられる現象。

可愛い女性と出会ったとき、「きっと性格もいいに違いない」と思いこむ。スポーツがよくできる男性に出会って、「きっと性格も男らしいに違いない」と思いこむ、など。

CMに起用されていたタレントがスキャンダルを起こすことで、企業イメージが悪くなるのもハロー効果と言えそうですね。

男の方が一目ぼれしやすい!?

調査によると、53.1%の人が「一目惚れしたことがある」と答えたそうです。男女別では、男性が60%、女性が52.3%という回答に。男性と女性とでは男性の方が一目ぼれをしやすい傾向にあるようです。

異性の第一印象に関する実態調査男女の93%が『一目惚れ婚』はアリ!第一印象で気になるポイント、男女で違いが。|ガールズスタイルLABO

これは、相手を判断する基準に、男女で差があるからとも言えます。

男性:容姿などから受ける外見の特徴で判断する。
女性:見た目から想像できる性格や考え方などの内面性から判断する。

学生の被験者に、初対面の芸能人と会話をさせて目の動きを追跡しつつ、魅力的か否かをアンケート調査した実験があります。

8.2 seconds needed to fall in love|the telegraph

結果は以下のとおりでした。

男性:魅力を感じた女性を見つめるのは平均8.2秒。そうではない場合4.5秒。
女性:魅力的でもそうでなくても見つめる時間に差はない。

女性はなぜ相手に魅力を感じていなくても、相手を見続けられるのでしょうか。

研究では、リスクを避けるためには生殖相手のことをよく知らなければならないので、女性は相手のことを長く見続けられる、と結論付けています。

女性は子孫を残すにあたり、妊娠出産のリスクをかかえています。ですので、できるだけ生存能力の高い子孫を残したい。また、共同で育児をするうえで、頼りない男性を選ぶと育児のリスクが高まってしまうのです。

さきほどの脳科学的観点から考えるなら、女性は扁桃体の情報だけにたよらず、大脳新皮質の情報を男性よりも加味する傾向があるということでしょうか。

自分の子孫をたくさん残すには、男性なら数を打つのが合理的。相手は、ぱっと見で気に入った程度でOK。一方、女性は妊娠・出産・育児のリスクがあるので、さまざまな感覚や情報を駆使して相手を見定める傾向にあるといえそうです。

まとめ

アメリカの心理学アンケートによると普通の恋愛結婚カップルの離婚率は5割で、一目ぼれカップルの離婚率は1~2割なのだそう。

面白いほどよくわかる!恋愛の心理学 |Google ブック

年齢を重ねるごとに恋に落ちる機会は少なくなるもの。でも、一目ぼれには生物として合理的な根拠があることがわかりました。

「年収1,000万円以上の男性じゃないとイヤ」
「三歩下がってついてきてくれる女性じゃないとイヤ」

頭で考えるのも大事かもしれませんが、直感に頼ってみるのもよいのではないでしょうか。